36番のシカとの再会。
この子と初めて出会ったのは、2023年のことです。
現在、人間の駆除により、散歩道のエゾシカは激減しましたが、当時は散歩に出るたびに群れに出会っていました。
その中に一頭、好奇心の強いメスのシカがいて、必ず群れの前に出てくるもので、ハンターに真っ先に撃たれてしまうのではないかと複雑な思いで見ていました。
ただ、群れの前に立ちはだかるその姿は美しく、群れを守ろうとしているようにも見えたのです。
ところがある日、そのメスのシカに番号札と装置がついた首輪がつけられているのを見て驚きました。
エゾシカの生態調査、行動調査、駆除のために群れの位置を知るためのものでしょう。一度捕獲されて、再び放されたのですね。
その後、ハンターによる駆除がすすみ、どんどんシカがいなくなりましたが、装置をつけられているせいでこの子は殺されず、次の年にも再会しました。
下の写真は、2023年と2024年のものです。
(写真はクリック、またはタップをすると大きくなります)


2023年は、たくさんの仲間と共にいましたが、2024年は3頭のメス鹿のみ。今回は一頭でたたずんでいました。

野生動物の管理に関して、無責任な発言はできません。
ただやはり、本当に大自然と呼ぶべきものは、もはや残っていないのだと、この子の瞳をみて思います。
せめて、あちこちで問題になっている環境保護に見せかけた環境破壊をとめて、自分たちの命を支えているものが何であるのか、正面から向き合っていかないと、未来はどんどん苦しいものになっていくのではないでしょうか。
2025年 9月6日(土)

さて、すっかり遅くなりましたが記録を書いていきます!!
(ちなみにこれを書いているのは23日。二週間以上前の記憶をたどらなければ。ああ・・・)
上のメジロの写真については、後で詳しく書きますね。
まずは、最近の変化から。
ヒグマの事件が相次ぎ、心が痛いことばかりです。
どうすればいいのか。今の私にできることはなにか。
異常な暑さで、今年は森の恵みが軒並み不作ですので、動物たちにとってこれからの季節、厳しいものになると思うと、ますます暗い気持ちになります。
クマにとっても恵みの少ない秋です。
考えたくありませんが、トラブルはつづくのでしょう。
今の私にできることは非常に少ないのですが、このたび「ヒグマの会」に参加してみることにしました。
今までずっと一人で歩き、一人で観察し、カメラも独学で、なにかの会に入ったり、仲間と歩くことがなかったのですが、クマの問題の最前線にいる方達の話をきいて勉強させてもらいたいと思ったのです。
(唯一、ご近所の野鳥友達HさんとYさんは、散歩で会うと楽しくお話しさせて頂いていました。最近お会いできなくて残念です)
ヒグマの会が発行している「ヒグマ・ノート」という冊子が、とてもわかりやすくてよかったことや、会費が寄付になるかなという思いもあってのことです。
機会があれば、ヒグマフォーラムなどに参加してみたいと思います。


私自身は、今までの散歩でクマへの警戒を怠ったことはないと思っています。それは自分の安全だけでなく、なにか起きてしまえばクマも殺されることになるから。
時間や季節、出没情報に配慮し、ゆっくりと気配を探りながら歩くこと(これは色々な生き物に出会うためでもありますが)、見通しの悪い場所や獣道らしきものがある場所では、手前で手を叩くなどして音をだし、少しでも疑わしい痕跡があれば引き返すことをしてきました。
ただ唯一、クマ鈴はつけていませんでした。
これは、鈴をつけると他の生き物たちも逃げてしまうのと、最近のクマは人間の出す音に慣れてしまっているので追い払う効果が期待できない(クマにこちらの存在を知らせて脅かさないようにする効果はある)のと、散歩道の途中で音を出す必要がある場所を知っているからですが・・・
先日、たまたま散歩ですれ違った知らない人に「鈴も付けないで歩いているなんて!!」とお叱りを受けました。
うーん・・・反論したいところですが、やめましょう。私も危ないなと思う人を見たら心配になりますし(イヤホンしながら森でランニングしてる人とか。私が一度クマに出会った時は音で気が付いたので)、親切心からの言葉と受け取ります。油断や慢心がないように自分への戒めにもなりますし。
それ以来、クマ鈴こそつけていませんが、目立つところにクマ撃退スプレーをつけ、首からクマよけホイッスルを下げて、どこかのレンジャーのような姿で歩いています。
途中、親子連れが遊んでいる公園を通る時に少々恥ずかしかったりしますが・・・。(なんか、皆さん私を見てギョッとしていない??)
冗談はさておき、クマスプレーは使い方をきちんと知っておかないと意味がありません。
ただのお守りとしてではなく、どんな状況でどう使うかをイメージしておかないと、かえって危険です。
クマとの距離も大事でしょう。私のスプレーは射程距離が9メートルですが、実際はもっと近距離でないと効果ないと思います。風向きなどもありますし。
スプレーを使う前に、なによりも落ち着くこと、走らないこと、クマから目を離さずに様子をみること、そしてゆっくりと後ずさりをして離れること(木などの後ろを選びながら)が大事。スプレーは最終手段と考えています。
(ただし、クマスプレーを構えることで、持ち主が走って逃げることを防げる効果もあるとのこと。なるほど。)
それでは、6日に出会った生き物について書いていきます!!

まずはカワガラスの幼鳥。
だいぶ親鳥と似てきたけど、まだ白いまだら模様が残っていますね。
このまだら模様、けっこう岩と見分けがつきにくくて、天敵から身を隠すのにいいみたいです。

幼鳥は警戒心が薄く、私を見ても逃げずにのんびりしていましたよ。
飛んだ時に見えた尾羽が2本しかなくて、大人の羽に生え変わるところなのでしょうか。

ヨシの草むらがユラユラ揺れているなと思ったら、メジロの群れですね。
ずいぶんたくさんいましたよ。




頭上では、ヤマガラがホオの実を食べていました。
いろいろな鳥たちの大好物ですが、今年は実が少なめです。心配。


夕方の散歩だったのですぐに薄暗くなりはじめ、帰ろうとすると・・・キョッ・・・微かに、本当に微かにヤマセミの声を聞いたような気がしました。
どこから聞こえたの??・・・方向がつかめない・・・
うーん、少しだけ待ってみようかな。もしかしたら飛んでくるかもしれない。
そう思った時でした。
どっぼーん!!!
突然、目の前の川にヤマセミが飛び込んだ!!! うそ!!!
なんと、頭上にいた???? いや、対岸の木か????
そのまま、魚をくわえて飛んで見えなくなりました。
びっくりしたけど笑ってしまいました。一瞬だったけど、久しぶりに豪快な狩りを見ることができた!!
その後、目をこらすとかなり遠くにヤマセミの姿を見つけました。
キミだね。

2025年 9月13日(土)〜15日(月)
猛暑の影響があちこちに見られますが、なかでも驚いたのはオオカマキリの異常発生です。
職場で子ども達が次々にカマキリを捕まえてくるのです。
ニュースにもなったようですが、本当に異常事態でしょう。
本州から持ち込む植木などについてきて、今までなら気温の低い北海道では生きていけずにいたのが、温暖化で繁殖し分布を広げていると。
本来、北海道にいないはずの生き物がすごいスピードで増えて行く。生態系への影響は計り知れません。
特にカマキリは虫を食べるだけでなく、小鳥や爬虫類も襲います。
このまま定着してしまうのでしょうか。

逆に、全くいなくなってしまった生き物もいます。
アカエゾゼミです。
毎年、夏になるとあれほどにぎやかに鳴いていたのが、今年は1匹もいませんでした。
本当に1匹も。(数に変動があっても、1匹もいない事態ははじめてだと思います)
野鳥友達Hさんにお話をうかがったところ、冬に気温が下がらず、土の中の幼虫が大量に死んでしまったらしいとのこと。
なんてことだろう。毎年、降るような声を聞いていたのに。
あの美しい姿を見ることはできなくなるのでしょうか。
一つの種がいなくなるということは、その子たちに会えなくなるというだけでは終わりません。
セミを貴重な栄養源としていた他の生き物達にも大きな打撃となったでしょう。
なんだかもう、大切なものが音を立てて崩れていくような気がします。
気が滅入ることばかり書くのもいけないので、楽しいことものせます。
今年はカナヘビがたくさんいました。暑さに強いのでしょうね。
あっちにちょうろちょろ、こっちにちょろちょろ。
大きさも様々ですが、脅かさないように見ると、じっとこちらを見返してきます。かわいい・・・


さて、この後はメジロたちの水浴びの話題を書こうと思います。
先月、我が家の庭にある小さな水場のことを書きました。
水を飲んだり水浴びする姿を撮りたいけど、家の中から窓を開けて撮影すると、鳥たちを怖がらせるから困ったな・・・と思っていたけれど、逆に堂々と窓を開けて興味のないふりをしていたらヤマガラが来てくれた話でした。
(鳥たちに平日は自由にのびのび使ってもらって、休日だけ変な人間が見えていてごめんねという作戦)
そんなわけで、またもや休日に窓を開けてパソコンに向かって座り、庭に視線を向けないように自然に(?)振舞っていました。
膝にカメラを隠しているけどね・・・
さっそくヤマガラが来てくれましたよ。かわいいな。


そうすると、次に来るのはやはりこの子たち。スズメの皆さんです。
くちばしの基部が黄色い子ばかりですね。若者の群れだ。





次に来たのは・・・キジバト!!
うーん、水浴びをするには体が大きすぎるね。
水だけ飲んで去って行きました。


あらあら、ちょっと目を離した隙にヒヨドリの幼鳥も水浴びをしていました。ちゃんと見たかった!!

お次はシジュウカラ。
一羽だけで静かに水浴び。水音までかわいいです。


途中でお水を入れ替えて、きれいにしましたよ。
さて、誰が来るかな・・・チイー チイー チュイーン・・・
ほら、にぎやかな声が聞こえてきました。
こそこそカメラを構える私。やってきたのはメジロの群れだ!!
うわーー!!! メジロが木の上から降ってくる!!!
大騒ぎの水浴びがはじまりました!!!



夢中で水浴びをするメジロ達。
でも周囲への警戒は怠っていませんよ。みんなでちゃんと見ています。


どれぐらい時間が経ったでしょう? 五分くらいかな?
本当にかわいくて、きれいで、愉快な水浴び。見ているだけで楽しい!!!
羽繕いが終わっても、もう一回水浴びしている子もいるんじゃないかな??


そろそろ終わるかなと思った時でした。


こうしてメジロの水浴びは終了しました。
10がつの記録に移ります。