カワラヒワの求愛給餌!!(オスがメスに求愛のプレゼントを渡す)
ちょうだいちょうだいと羽を震わせておねだりをするメス。
嬉しそうに応えるオス。
モズやヤマガラも求愛のプレゼントをしていましたよ。
こそこそ隠れながら、微笑ましく見守る怪しい人間(私)でした。
2024年 5月3日(金)
5月最初の話題は、鳥たちの求愛給餌。
オスがメスに餌を与える行動のことですが、プロポーズに使われるだけでなく、つがいの絆を強める役割もあります。
また、これから卵を産むメスの栄養補給の意味もあるのだとか。(でも、足元に餌がたくさん散らばっていても給餌をしているところをみると、栄養補給は人間が考えた理屈という気もする)
さて、この日はカワラヒワのかわいい求愛給餌に出会いました。
まずはオスとメスを紹介します。
この鳥を知らない方も多いようですが、スズメほどではないにしろ、たくさんいるので気をつけて見てみるとすぐに見つかると思います。
鈴の音を転がすような可愛い声をしていますので、まずは耳を澄ませてみてくださいね。
(写真はクリック、またはタップをすると大きくなります)
はじめは別々に餌を拾って食べていた二羽ですが、急にメスがオスのそばに飛んで行きました。
そして翼を下げ細かくふるわせながら口を開け、まるで雛が餌をねだるような姿勢をとりましたよ。
おお、これはシャッターチャンスですね!! ではでは!!
お次はモズの求愛給餌。こちらは4月の末に撮ったものです。
遠かったのでちょっとぼやけていますが、オスがなにか捕まえたと思ったら、メスのところへまっしぐら。
うれしそうなメスの様子がかわいかったです。
散歩道の途中では、木からスルスルとエゾリスが降りてきたと思ったら、根元からクルミを取り出して食べ始めましたよ。
昨年の秋に貯食したものがまだ残っているのかな?
別の場所の沢にあった雪解け水が溜まった池にはカエルの卵が。
そして、上空にはノスリが飛んでいましたよ。
よく見ると、ノスリの後ろをツバメが飛んでいる!! 夏鳥のランデブー!!
(ノスリは冬に南に渡るものと、ここに留まるもの、道内で移動するものなど様々なので夏鳥とは言えないけど、私は夏に会うことが多いので)
おまけの話。散歩から帰って洗濯をしていると、窓の外にいたのは…キジバト。
庭木をベットにして日向ぼっこをしていたみたい。半目になったまましばらく動かず。
近くにはオスのシメも来ていましたよ。
冬季はピンク色のだったくちばしが、今はグレーになっています。
羽先の濃紺の飾りのような羽がいっそう輝いて見えるのは、繁殖期だからでしょうか。
メスへのアピールに使っているのかもしれないですね。
そうそう、私の職場の森には桜の蜜を目当てにメジロのつがいが来ていましたよ。
ヒヨドリやスズメも蜜をなめに来ています。
2024年 5月4日(土)
今日は久しぶりにサンショウウオの池にやってきました。(昨年、観察していた池です)
本当はカエルの大合唱を聞きに、もっと早い時期に来たかったのですが叶わず。
すでにオタマジャクシたちがたくさん泳いでいましたよ。(エゾアカガエル)
そしてサンショウウオの卵もありましたが、ちょっと少ない??
まだこれから産卵が続くのかもしれませんね。
おや、地面を歩いている鳥が木の上に飛び上がりましたよ。
尾羽をピコピコ揺らしているのはセキレイの仲間の特徴です。
ビンズイですね。
姿はあまりセキレイらしくありませんが、しぐさが同じというのが面白いですね。
そうそう、同じセキレイの仲間のキセキレイも意外な場所で見かけました。
街中の塀に巣を作っていましたよ。
はじめ巣があることに気がつかなくて、必死に私を遠ざけようとしているのにカメラを向けてしまって申し訳なかったです。ごめんなさい。
人通りがけっこうある場所なので少し心配ですが、無事にヒナが巣立つことを願います!!
林床からゴソゴソと音がしたので、息を潜めていたら一羽の鳥が枝にとびあがりました。
あれ?? マミチャジナイ?? いや、アカハラ?? どっち??
一枚目の写真に目の上下の白いラインが見えるから、マミチャジナイのようです。
春と秋にこの辺りを通過していく旅鳥ですから、これからまた北に向かって旅立つのでしょう。がんばってね!!
遠くに聞こえていたウグイスの声。歩いているうちにすぐ近くに来ましたよ。
よーく目をこらすと、いたいた。歌の上手なベテランさんですね。
新緑が目にまぶしい季節です。
春の花々の写真も撮ったのですが、載せきれないので一つだけ。
あまり知られていませんが、カエデ(アカイタヤ)の花です。
秋の紅葉もきれいですが、春の紅紫色の若葉と黄色い花のコントラストが美しい!!
川の方に行くと、ヤマセミが通過して行きましたよ。
子育てはどの程度進んでいるのでしょう。
先月、ヤマセミが巣を作る場所を探している姿をみかけました。
すぐ側には古い巣穴の跡がありますから、同じ場所で営巣を考えているのかもしれません。
子育ての邪魔をしないのが私のモットーなので、場所は秘密。
私自身も近づかないようにしますが、巣立ち後の幼鳥たちに出会えたら嬉しいなと思うので、遠くから声を聞いたり、獲物を運ぶ様子をうかがう形で様子をみたいなと思います。
(不用意にレンズを向けるのは、ヒナの命に関わるので控えます。もし撮影する場合は、プロのアドバイスをもとに距離を保って限られた時間で撮りますね)
2024年 5月5日(日)
今日は少しびっくりなことがありました。
いつもの散歩道に出たときです。水路にかかった小さな橋に向かって歩いていると、10羽ほどの小鳥が一斉に飛び立ち、すぐそばの木にとまりました。
尾羽を動かしている様子はセキレイの仲間に違いありません。
よーく見ると、あれれ、ビンズイでした。
ビンズイが、たくさんの群れになっているのを初めて見ました!!
ビンズイって、本州で越冬しているときは群れになるようですが、この辺りではそもそもあまりいないので、群れは珍しいかもしれません。
そんなことを考えながらしばらく歩いていると、足元から飛び立って傍の木にとまった鳥が。
あれれ、またビンズイだ。
しかも逃げないし、虫を捕まえるところを披露してくれましたよ。
途中で今日もリスに会いましたが、ん?2匹いますね。
オスとメスの可能性もありますが、実はここのリス、昨年からずっと2匹でいることが多いのでよくわかりません。
普通は子供が独り立ちしたら単独行動になるのでしょうが、兄弟がそのまま一緒にいるのでしょうか。
ちなみに1匹は見分けがつく子です。
言い方が悪いかもしれませんが、全体的に貧相でしっぽもフサフサしておらず、病気なんじゃないかと心配していましたが、立派に冬は越したので大丈夫なのでしょう。
同じ格好でクルミを掘り出して、同じ格好で食べている様子がかわいいですけどね。
近くにある登山道の入り口にやってきたときです。
ふいに黄色い影が突進してきました。
おや、キセキレイだ。
これは、もしかして威嚇しているのでは??
4日に、別の場所でキセキレイの巣にうっかり近づいてしまって反省したばかりです。
このキセキレイも近くに巣があるのでしょう。
いかんいかん、毅然とした態度で私を見るキセキレイに謝りつつ、踵をかえしたのでした。
その他いろいろ。
オオルリのオスがきれいな声でさえずっていますね。
散歩道の途中で毎年営巣している場所があって、今年もそこにオオルリが来ています。幼鳥に出会えるのが楽しみ。
アトリの群れとシメの群れが、雪捨て場に雪解け水を飲みに来ていたのですが、お散歩中の大きなわんちゃんのワンワン!!の声ででバイバイ。
おしい!! でもわんちゃんはかわいい。
あちこちから飛び出してくるアオジさん。ガサガサと思わせぶりな音がして耳をすますと、かなりの確率でアオジのことが多いので、つい「なんだアオジか」と失礼なことをつぶやいてしまいます。
カメラを持っていない時に、キビタキのつがいがすぐそばにやってきました。
かわるがわる地面に降りて虫を食べていましたよ。写真を撮りたかった!!
2024年 5月12日(日)
日が長くなったので、仕事が早く終わる日は帰りに少しだけお散歩してから帰宅することもあります。
10日(金)の夕方、帰宅途中の公園に寄ると、トコトコ歩いているマミチャジナイを見つけましたよ。
しかも、すぐそばにはアカハラまで歩いている!!
ごくたまにですが、この二種が一緒にいるところを見ることがあります。
同じツグミの仲間だからかな。
アカハラは、こちらに気がつくとすぐに近くの茂みに隠れてしまいましたが、マミチャジナイは全く気にする様子もなく、時々地面を掘って虫の幼虫を見つけて食べていました。
昨年の秋、マミチャジナイの大きな群れに出会った時は警戒心が強くて近づけなかったのに、この子はどんどんこちらに近づいてきます。
わざわざすぐ側の木に飛び上がり、休憩してから再び地面に降りて餌探し。
しゃがんで撮影していましたが、私の後ろを犬の散歩をしている人や、学校帰りに手を繋いでデートをしている学生が通り過ぎます。
少々いたたまれなかったのですが、がんばって写真を撮りました!!
そして12日(日)、とても嬉しい出会いがありました。
少し前、別の場所の小さな沢にカエルの卵があるのを見つけて、オタマジャクシになったかな?と見に行ったら、そこにいたものは・・・
ニホンザリガニだ!!!
2000年に絶滅危惧種に指定された日本在来のザリガニ(固有種)です。
私が子供だった頃は、近くの山の沢などにたくさんいましたが、開発による生息域の破壊、人間が放った外来生物の影響、人間による捕獲により激減。
現在は、絶滅危惧Ⅱ類(環境省)、また特定第二種国内希少野生動植物種に指定されています。
体は小さく、全長5~8㎝程度で茶褐色の体色をしています。
なにより成長が遅く繁殖可能に成熟するまで約5年程かかることから、失われた個体数を増やすのはなかなか難しいようです。
また、冷たくきれいな水(夏でも水温20℃以上にならない)でなければ生息できないため、人間の環境破壊の影響は深刻です。
ニホンザリガニは自然界のお掃除屋さんとしての役割を持っています。
『水草や水中に落ちた枯葉、虫・小魚の死体を食べる』ことから水辺の清浄化につながっており、特に現在問題になっている外来種、アメリカザリガニ(ウチダザリガニ)のように小魚を積極的に捕食したり、水草を切り取ることがないため、水辺の環境保全にもつながっている生き物と言えるのです。
現在、心配なことの一つに親子連れによる捕獲があります。
ニホンザリガニに限らず、生き物を捕まえて持ち帰り、無駄に死なせてしまう例のなんと多い事。
それによって、姿を消してしまった生き物も多々あるのです。
生き物に触れ、知る事はとても大切です。同時に命への責任をきちんと伝えて欲しいと思います。
観察をした後は、きちんと元の場所に返してあげましょう。
生き物にはそれぞれに役割がある事、その場所からその生き物が消えてしまうことは、他の生き物たちにとっても、そして人間にとっても悲しい結果となることを、ぜひ子供たちに伝えていただけたらと思います。
2024年 5月11日(土)、12日(日)
今日の出会いは、ズバリ「羽」です!!
さて、なんの鳥の羽でしょうか??
長さは26センチもあります。
ちょっと想像してみてください。答えは後ほど。
今日は少し標高の高いところに行ってきました。
平地の山々はすでに夏の色をしていて、エゾハルゼミが賑やかに鳴き始めています。
だけど今日行った場所では、まだ春の花々が咲き乱れ、新緑がまぶしく光っていましたよ。
エゾエンゴサク、カタクリ、シラネアオイにエンレイソウ、足元に広がる花々を眺めている時に見つけたのが写真の羽です。
答えは「フクロウ」でした。
羽繕いをしている時に抜け落ちたのかもしれませんね。
さて、フクロウといえば、誰もが知っている「夜の鳥」です。
闇に紛れてネズミなどの小動物を捕食するわけですが、静まりかえった森でバサバサと音を立てて飛んでいては、獲物に逃げられてしまいます。
そこでフクロウは、なんと進化の過程で「音を立てずに飛ぶ羽」を手に入れたのです!!
次の更新で、その素晴らしい仕組みを解説したいと思います!!
2024年 5月26日(日)
突然、ルーターの調子がおかしくなり、ネットに繋がらなくなって慌てましたが、とりあえず新しいルーターが届き、なんとか更新を再開しました。なので「お知らせ」も消しています。
でも、なぜだか不安定で遅い。大丈夫かな・・・
さて、私が拾った羽の話の続きをします。
フクロウの羽だったわけですが、なぜ「音がしない」のか。
スズメのような小鳥でさえ、飛び立つ時にはバサバサっとそれなりの音がします。
ましてやフクロウは体長50センチ。羽を広げると幅は90センチ以上になります。音がしないのは不思議ですね。
一つ目は、触るとわかるのですが、表面がふわふわと毛羽立っていることです。
羽がふわふわしていると羽ばたいたときに翼がこすれる音を軽減する事ができます。
二つ目は、翼の羽の縁がギザギザしています。
専門用語でいうと、この羽を「初列風切」というのですが、フクロウの羽にはこの初列風切にギザギザがあって、空気を切り裂く時に小さな渦を作って、音をかき消しているのです。
これはセレーションと呼ばれる特徴で、翼の外側の羽ほどはっきりとしています。
実はこの羽の構造、新幹線のパンタグラフと呼ばれる屋根に付いた集電装置に使われているのです。
フクロウの羽を元に開発されたこの構造のおかげで、30%の騒音カットに成功したそうです。
すごいぞフクロウ!!
さて、ルーターの調子が悪くて先週は書けなかったのですが、海が見たくて石狩のほうまで遠出した時の写真も記録しておきます。
20日(月)のことです。
車から降りて最初に出会ったのは・・・
ノビタキですね!! 可愛い声でさえずるオスです。
すぐそばにメスもいましたよ。
ちなみに、ノビタキのオスの見た目は子育てが終わるとずいぶん変わります。
今の真っ黒な頭と羽は、求愛のための衣装のようなもの。メスへのアピールのための姿なのです。
秋が近づくにつれて顔のまわりと羽の一部の黒を残して全体的に茶色になり、胸からお腹にかけてはオレンジ色になります。
そうして東南アジア方面に越冬のため旅にでるのです。
ノビタキを見ている間、辺りに響きわたる声が何度も聞こえてきましたよ。
うーん、たくさんいますね!!
競い合うように空高く舞い上がり、ホバリングしながら賑やかにさえずる姿は、まさに春の風物詩!!
そう、ヒバリです!!
地上では虫をつかまえて食べていましたよ。オス同士のなわばり争いで冠羽を立てて張り合う姿も。
よく目立つのは、ノゴマのオス。
喉の朱色が本当にきれいですね!!
遠くのほうにはコヨシキリの姿が。
我が家の周りにはいないので、もう少しそばで出会いたかった。残念!!
ホオアカにも出会いました。
紅いほっぺたがかわいいですね!!
オスとメスの見分けが少々難しいのですが、胸の赤褐色の模様がはっきりと見えるのがオス。薄くてぼやけているのがメスです。
今月は少しゆっくりお散歩ができて嬉しかったです!!
書ききれなかった事もあるのですが、来月に少しずつ振り返って書こうと思います。
忙しい日々ですが、これからもよろしくお願いします。