この二種類のタカは、私の住む辺りでは、トビやノスリと共に最も身近な猛禽類です。
ハイタカは体長32センチ(オス)。39センチ(メス)。
オオタカは体長45センチ(オス)。50センチ(メス)。
どちらもメスのほうがオスよりも大きいです。
体格もメスのほうががっしりとしていますが、近くで見ないと見分けるのは難しいかな。
上の写真はハイタカ。小型のタカで住宅街の庭にスズメを狙いに来ることも多いのですが、偶然見た人には、こんなところにタカが?と驚かれることも。
ちなみにオスよりメスのほうが大きくて、堂々としているように見えます。
我が家の庭にも時折現れますが、8月の暑いさなか、まだ幼いと思われる若鳥が現れてスズメを仕留めたことがあります。
偶然見ていた娘には突然現れたように見えたそう。松の木に隠れてタイミングを計っていたのでしょう。
(写真はクリック、またはタップすると大きくなります)
また今シーズン(2022年)の秋から春にかけて、美しいメスがたびたびやってきました。白い影が窓を横切ると、そーっとそーっと息を潜めて窓越しに見るのですが、いつもすぐに気づかれてしまいます。気配には本当に敏感ですね。
散歩でも、何度か狩りの現場に居合わせたことがあります。
あるときはツグミを追って、ものすごいスピードで森の木々の間を縫うように飛んでいきました。目が回りそうな驚きの機動力!
また冬の混群(冬に異なる種類の鳥たちが群れになる)を見ていた時です。その時はシジュウカラなどのカラ類の他に、シマエナガやアカゲラ、コゲラ、ヒヨドリなどが混じってとても賑やかだったのですが、突然、悲鳴のような声がして、見るとヒヨドリをつかんだハイタカが飛び去るところでした。
どこに潜んでいたのか、ハイタカがいることに全く気がついていなかった。
ですが小鳥たちも負けてはいません。別の日にハイタカが襲いかかった時は、パッと四方八方に飛び散って攻撃をかわしていました。打ち合わせたわけでもないのに、同じ方向ではなく、八方に散って目をくらますとはあっぱれです。いや、もしかして打ち合わせをしていたりして?
そして忘れもしない、ヤマセミのかなちゃんが襲われたときです。(ヤマセミのページを参照)
肝を冷やしましたが、自分と同じくらいの大きさの獲物にも果敢に挑むハイタカ、やはりすごいです。
そしてオオタカ。ハイタカよりもひとまわり大きなタカです。
こちらは、空を飛んでいる姿を見ることがほとんどです。
ただ、下から見上げた状態だと、ハイタカと見分けがつかないのが困りもの。(見分けがつく人はすごいと思う)
カラスにモビング(追い払うための嫌がらせ攻撃)をされていると大きさの違いで判断できそうですが、これまたハイタカのメスと、オオタカのオスが同じくらいの大きさなのでまぎらわしい。(オオタカもメスのほうが大きい。ちなみにメスが羽を広げると1メートルを超えます)
結局、飛んでいる時にななめになって、顔が見えてやっと「オオタカだ!」となったり、山肌にそって飛んでいるのを横から見た時に「あっ、オオタカだ」とわかるのですが、最近まで使っていたコンパクトカメラではとても追いきれず、双眼鏡で目に焼き付けていたので、写真がほとんどありません。(2022年現在)
今のカメラなら撮れるかな? これからがんばってみよう。
よく見るのは、カラスにモビングされている姿ですが、しつこくされると「うるさいー!!」というように蹴散らしていることも。
逆にオオタカがモビングをする姿を見かけることもあります。相手はオジロワシ。
羽を広げると2メートル程になるオジロワシ。冬になると我が家の辺りにも飛んできます。
オオタカから見ると倍の大きさの相手ですが、果敢に一羽でアタック!
あくまでも追い払うための、お互いに本気ではない攻防とはいえ、かなり激しく追い立てます。
さて、こんな話をご近所さんにすると、うそー、そんなのどこにいるの?という反応がほとんど。
住宅街ですから無理もないのですが、実はとても身近なところで彼らは生きているのです。
いや、彼らが生きていたところに人間が街を作ったのですが。
外を歩いている時は、ぜひ空にも意識を向けてみてください。意外な物語が見れたりしますよ!!(事故には気をつけて)
追記
オオタカの幼鳥に会いましたよ。
詳しくは、2023年 8月の記録 をご覧ください。