花の蜜が大好きなメジロ。そのせいでウグイスと勘違いされていることが多いようです。
梅にウグイスということわざがありますが、実はウグイスは笹薮が大好きな鳥。梅にとまるようなシュチエーションはめったにありません。
また羽の色も、ウグイス餅に見られるような鮮やかな緑色ではなく、もっとくすんだ色をしています。
よって、鮮やかな緑色の羽を持ち、花の蜜をなめにくるメジロを見て、ウグイスだ!と思われてしまうのですね。
(写真はクリック、またはタップすると大きくなります)
メジロの特徴は、名前のとおり目の周りが白いこと。
体長は12センチ。小さくてかわいいのですが、けっこう強面(?)に見えるのは、私だけでしょうか。
(オス、メスの外見上の違いはほぼありません)
実は昨年の春まで、我が家の庭にはメジロがたくさん来ていました。
近くのお庭に、見事な桜の大木があったのです。
高さ20メートルほどもあろうかという、立派なエゾヤマザクラで、花が咲くとそれはそれはきれいでした。
そしてこの一本の木が、たくさんの命を支えていたのです。
春の花の時期には、メジロだけでなく、ヒヨドリやスズメなどの鳥たちが蜜をなめ、虫たちも集まり、それを食べる鳥たちがまたやってきてとても賑やかでした。
実がなれば、コムクドリなどが食べに来て、葉が茂れば小鳥たちのかっこうの隠れ場所になり、ハイタカなどの猛禽が見晴らしのよい梢にとまっていることもありました。
悲しい事に、その桜の木が、ある日突然切られてしまったのです。
事情はわかりませんし、口出しできることでもありませんが、桜の悲鳴が聞こえそうで、まことに勝手ながら、しばらく落ち込んでしまいました。
そしてやはり、今年の春にメジロたちが庭に姿を見せることはなく。涙。
在りし日の桜とメジロの写真をのせます。
まだ古いレンズを使っている頃で、カメラの使い方もよくわかっていないまま撮った写真なのですが。
また、桜の蜜をなめる合間に、我が家の庭で虫をとって食べる様子もよく観察できました。
下の写真は巻いた葉の中にいる幼虫を取り出したところ。最後の写真、よくみると虫をくわえています。
おかげで我が家の庭木の害虫が、だいぶ抑えられていました。
大桜がなくなってしまって寂しいけれど、お散歩で出会えるように、チーチュル チチチュールー チーチーという、あの春らしい鳴き声に耳を澄ませたいと思います。