散歩をしながら生き物を見るのが好きだった私に、カメラを持つように勧めたのは夫です。
高額だし、邪魔だしと、初めは乗り気ではなかったのですが、それならと、中古のカメラを探してくれました。
それが、上の写真のコンパクトカメラ。ニコンCOOLPIX P610でした。
価格は1万7千円。
これなら気軽に使えるでしょ、と言って、その年の誕生日プレゼントとして渡してくれました。
実際に使ってみると、なかなかピントが合わなかったりして試行錯誤しましたが、カメラのことも写真のことも全くわからない素人の私にはちょうど良かったと思います。
その後、「きみに伝えたい」の主人公、ヤマセミのかなちゃんと出会い、たくさんの写真を撮りました。物語の写真の3分の2は、このカメラで撮った写真です。
撮りながら、シャッター音がしない、威圧感がない、動画が撮りやすいといった点で、いいことがたくさんあったので、現在でもサブカメラとして持って歩いています。
さて、かなちゃんの写真を撮っているうちに、飛んでいる姿も写せないかなと思い始めました。
コンパクトカメラでは無理です。かといって新しいカメラを買うわけにもいきません。
そこで夫が、自分が持っていた一眼レフカメラ、ニコンD500の本体に、フィルムカメラ時代の古い古いズームレンズ、AI AF VR Zoom-Nikkor 80-400mm f/4.5-5.6D EDをつけてくれました。
←フィルムカメラ時代、とてもいいレンズとして知られていたと聞いています。使っているうちに愛着がわいて、今もしまってあります。
写真はニコンのサイトより。
重くて、ピントが遅くて、シャター音がうるさいという3重苦はありましたが、これで撮った、かなちゃんが魚を食べるシーンは、とってもいい表情で映りました。
(この時はまだ、カメラの扱い方を知らなくて、夫がついてきて写してくれました)
「きみに伝えたい」の写真の残り3分の1は、このレンズで撮ったものです。
ただ、やはり速い連写をすると、シャッター音がまるで機関銃でも撃っているように響くので、
動物たちを驚かせてしまいます。それは避けたい気持ちがありました。
そんなわけで自然と連写をしなくなり、今も高速の連写はあまりしません。
そのかわり、相手の動きや表情をよく見て、一枚一枚大切に撮ることを心がけています。
今は、鳥を撮るのにミラーレスのカメラを持っている人が多いですね。
音がしないというのは本当にうらやましいです。
ただ、やはり高額なので、私が手にすることはないかと思います。
今はD500の本体に、AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRというレンズをつけています。
これも夫が誕生日にプレゼントしてくれたものです。
こちらは単焦点レンズなので、ズームがありません。
一度だけ、それで困ったことがありました。
クマゲラのページにも書いていますが、3月のはじめに散歩をしていると、赤い羽根を持つクマゲラ、レッド君に会いました。
レッド君が木の根元の低いところを掘って餌を探していると、背後に忍び寄る影が。なんとキツネがレッド君を狙っていたのです!!
それをすぐそばで見ていた私。
動揺しながらもカメラを構えたのですが、なんと近すぎる!!
望遠レンズの単焦点ということは、近くのものはアップでしか撮れないのです。
クマゲラのアップか、キツネのアップ。どちらかしか撮れません。
二匹が同じ画面に映っていないと、どんな場面だかわからない〜〜!!
半べそをかきました。
が、しかし、これはこれで記憶にしっかり焼きつけろということなのでしょう。
いさぎよく諦めて、観察に徹しました’。
詳細は、「お散歩で出会う生き物達」のクマゲラのページを見てください。(クマゲラ)
そんなこともありましたが、このレンズはとてもきれいな写真が撮れます。
「クマタカ物語」の写真は、このレンズで撮った写真です。
今回、このサイトを作るのも、夫の協力がなければとても無理でした。
よくケンカもするけれど、夫には本当に感謝しています。
お父さん、ありがとう。
→トラブルを避けるため、写真にはWatermarkを入れてあります。
申し訳ありませんが、無断使用はなさらないでください。
Watermarkは自動的に入るようにしているので、トリミングにより大きさにばらつきがあります。見づらいものがあったらごめんなさい。