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お散歩に行ってきました!

2025年 5月の記録

山笑う季節。
連休初日は出会いがいっぱい!!
つがいのコゲラの貴重なシーンにも出会いました。
ゆっくり更新します。よろしくお願いします。

2025年 5月1日(木)

5月最初の出会いはシマエナガ。
繁殖期真っ只中のシマエナガ。今は一年で最も大切な時期です。
私の撮影場所にも一組のつがいがいて、巣作りや子育ての邪魔をしないように遠巻きに様子をうかがっていたのですが、ちょっとした異変が。

このつがいはだいぶ前から巣作りをしていたので、とっくに巣は完成しているはずだったのですが、今日会ったらまだ材料集めをしていました。
別のつがいの可能性もありますが、おそらく営巣放棄をしてしまい、巣を作り直しているのだと思います。
(邪魔をしたくなくて、巣の場所を特定していなかったのではっきりしませんが)
実は、少し前にこの辺りをクマが歩いているのが目撃されたのです。
そのため、調査などでたくさんの人たちが数日に渡って森を歩きまわったことが、営巣放棄の原因と思われます。(シマエナガが、子育てをするには危険と判断してしまった)
だいたいの巣の場所はわかっていたので心配していたのですが、やっぱり巣の放棄につながってしまいました。
それでも諦めずに次の巣を作っているシマエナガ。今度こそ人の邪魔が入らないといいですね。
小さな命の懸命な努力が実りますように。

写真は、クモの糸を集めているところです。
(写真はクリック、またはタップをすると大きくなります)

もう一つ、残念な出来事が。
バードストライクで死んだヤブサメがいました。
建物の窓ガラスに外の景色が映り、空間が続いていると勘違いした鳥が窓に衝突して死んでしまうのです。
バードストライクを防ぐには、窓にシート(紫外線を反射させることで鳥には光って見えて、人間にはあまり見えないというものもあります)を貼るなどの対策が必要です。
できれば森に隣接するような建物には対策がされているといいですね。
(後ほど、渡り鳥のバードストライクについて詳しく書こうと思います)

2025年 5月3日(土)

雨上がりの土曜日。
散歩に出ると、川がひどいことになっていました。
うーん、上流にいくつもあるダムが放水していますね。
川の環境については今回書きませんが、人の生活と環境のバランスがもっととられるといいのにと思います。結局、環境の悪化は人の生活に跳ね返ってくるのですから。
単純に「水がきれいなら良い川」では決してないのです。問題はもっと複雑で深刻です。

なんて考えていたら、上空を飛ぶ影に気がつきました。
おーや、あれは。

アオサギですね。
水が治るまでどこかに移動するのかな。
カモたちも忙しそうに飛んでいました。

気をとり直して歩き出すと、きれいな声が響いてきました。
ヒーツーキー ヒーツーキー・・・ああ、エゾムシクイですね。
本当によく響くいい声をしています。
せっかくなので写真を撮りたいなと思って見上げると、樹上を飛び回る鳥たちが見えました。
さて、ここで問題発生。
聞こえてくる声はエゾムシクイだけではありません。
チヨチヨビー・・・これはセンダイムシクイ。
この二種、外見がそっくりなのです。見分けられるかな??
この後、出会うたびにどちらなのか考えることになりました。

上の二枚の写真は・・・エゾムシクイ。翼に黄白色の帯斑が二箇所あるから。

鳴いてくれればすぐにわかります。上の子もエゾムシクイでした。ヒーツーキー!!

えーと、この子は・・・もっとよく見てみよう!!

うん、エゾムシクイですね。鳴き声も聞かせてくれました。
なんだか今日は、エゾムシクイがずいぶんたくさんいましたよ。
あちこちからきれいな鳴き声がしていて、嬉しくなってしまいました。
いつもはセンダイムシクイのほうが圧倒的に多いのですが、春の移動の時期でたまたまこの辺りにたくさん来ていたのでしょうね。

ちなみに、こちらがセンダイムシクイ。
わずかな違いとして、下のくちばしの色が鮮やかなオレンジならセンダイムシクイ、あまり目立たず先端が褐色なのがエゾムシクイです。
(6日にわかりやすいセンダイムシクイの写真を撮ったので追加してます)  

たくさんといえば、オオルリ!!
今日はオオルリもたくさんいて、散歩道を歩いている間に6羽(オス6羽)に会いました。
この辺りは毎年、オオルリの繁殖地になっているので、オスたちがなわばり争いをしているのかな??
オオルリは先にオスがなわばりを決めて、後からメスがやって来るのです。

例年、ひなの巣立ちの時期にうっかり近づくと、警戒鳴きと共にパチン!!とくちばしを鳴らして威嚇されることがあります。
そんな時のオスは、鋭い目でこちらを睨んで逃げません。
こちらが悪いので、ごめんごめんとすぐ離れるのですが、親としての気迫に頭が下がります。

オオルリを見ていたら、2羽のホオジロが絡まり合って飛びながら目の前に飛び込んできました。
こちらもオス同士の戦いのようですね。
黄色い影も飛んできましたよ。キビタキですね。うん?2羽いる。

さて、表題に写真をのせたコゲラのつがいに出会ったのはこの後でした。

まわりに色々な鳥たちがいて賑やかな中、倒れた木の上に2羽のコゲラがいて、1羽がもう1羽に近づいていったのです。
あっ、2羽並んだらかわいいな。
そんな気持ちでカメラを向けたら・・・思いがけず交尾の写真を撮ることになりました。
時間は数秒。本当に偶然の出会いでした。
(手前に木の葉があって、片方の顔が緑っぽくなってしまいました。涙)

コゲラの子育ては夫婦が協力してがんばるそうです。
生まれる卵は5〜7個。オスとメスが協力して温めます。なんと夜はオスが温める番を引き受けるのだとか。
幼鳥に会えるのが楽しみです!!

2025年 5月5日(月)

さて、今日のお散歩はスズメの巣作りから始まりました。
倉庫の壁の穴に巣材を運んでいます。
さすがスズメ。私の顔を見ても逃げません。
ただ、巣材の種類が気になります。見えているのはビニール紐ではないでしょうか??
これは心配です
ビニール紐はヒナの足にからまりやすく、また切ることができません。
毎年多くのヒナが、巣立ちの時にこの紐のせいで死んでいるのです。
実際、私の家に巣をかけていたスズメのヒナも、ビニールを足に絡ませてしまい、巣立つことができず、屋根の上で無残な姿になっていてショックだったことがあります。
また、なんとか抜け出しても、ビニールがきつく巻きついた足が壊死してしまっていた子もいるのです。
人間のゴミは、人間が責任持って片付けましょう!!
スズメのヒナ、大丈夫かな・・・・心配です。

散歩道の途中にある桜と梅が同時に咲いて華やかです。
ヒヨドリが蜜をなめに来ています。蜜が大好きなメジロも来るかな?

辺りには忙しそうなシジュウカラとハシブトガラに混じって、シマエナガもいましたよ。
一羽だけですね。うーん、子育て中かな?? どうかな??

そして、今日はちょっとやらかしてしまいました・・・

散歩道の途中に、クマゲラの食痕がたくさんあるカラマツがあって、その横を通り過ぎようとした時に小さな影が飛び込んできました。
見ると、ヒガラがくちばしいっぱいに苔をくわえています。
ああ、巣作りをしているんだなと思って写真を撮ったのですが、なんだか様子が変です・・・

苔をくわえたまま去らないのです。
私の方を見つめ、なにか訴えているようなまなざし。
いけない。これは・・・
私が、巣の前に立ちはだかっていました。気がつかなかった!!
なんと、クマゲラの食痕を巣として利用していたのです。

樹洞に巣を作るヒガラ。キツツキの古巣を利用することは知っていても、まさか食痕を巣に利用するとは思っていませんでした。
クマゲラの食痕は大きくて深いので、小さなヒガラにとっては十分利用できるものなのでしょう。

慌てて巣から離れましたが、どうしよう脅かしてしまったかも。
巣に気がつかないで、苔をくわえている写真をたくさん撮ってしまいました。
もしこれで営巣放棄になってしまったら申し訳なさすぎます。ごめんなさい。

それにしても、今回は大丈夫だったとしても場所的に厳しいような気もします。
道に面した穴ですし、人や犬や自転車がよく通るのでストレスが多いのではないでしょうか。大丈夫かな・・・。

笹薮からはヤブサメの声が聞こえてきます。あちらからもこちらからも。
目をこらすといたいた、みーつけた!!
どこにいるかわかりますか??

ほら、出てきてくれました。

2025年 5月6日(火)

○3日のエゾムシクイの記録に、比較するためセンダイムシクイの写真を追加しました。今日、わかりやすい写真が撮れたので。

今日は、2匹のノネズミの話をしたいと思います。

私の散歩道にはたくさんのノネズミが住んでいます。
用心深くて普段は目にすることがない彼らですが、冬には雪の上にたくさんの足跡がついていたり、クルミなどを食べた跡があちこちにあって、その生活を伺うことができます。
(ちなみにクルミの殻が落ちていた場合の見分けとして、殻を二つに割って食べるのはリスで、横に穴を開けて食べるのがネズミです)

さて、まず話は前日の出来事になりますので、順を追って書いていきます。

昨日(5日)、森の中へ入って行くとオオルリのさえずりが聞こえてきました。
立ち止まってきれいな歌声を聴いていると、斜面に積もっている枯葉がカサッと動いたのを目の端に捉えました。
おや?? 風で動いたのとは違うような・・・距離があるのでよく見えない・・・。
じーっと見ていると・・・はい、みーつけた!!

ヤチネズミですね。
おや?? よく見ると2匹います。

枯葉の間を覗いたり、置いてある丸太の間を出入りして食べ物を探している様子。
繁殖期に入っていますから、2匹はオスとメスだと思われます。
かわいいな。でもこれ以上近づいたら隠れてしまうでしょう。
脅かさないようにそっと離れて回りこみ、斜面の上に出て振り返った時でした。
あっ!!! キツネが来た!!!

ゆっくりと歩いて来たキツネは、何かに気がついたように立ち止まりました。
そのまま盛んに匂いを嗅ぎ、耳をレーダーのように動かしています。どうやらネズミに気がついたようです。
そして、慎重に慎重に音を立てずに2匹のネズミがいた場所に近づきました。
私は動けません。
こういう時、私のカメラはダメです。
シャッター音が大きいので、野生の営みを邪魔してしまいます。
写真は諦めて、息を潜めて成り行きを見守りました。

ネズミがいた辺りで動かなくなったキツネ。
そのまましばらく耳を前に向けて、待ち伏せているような体勢でしたが・・・急に体の力を抜くと、そのままゆっくりと去って行きました。
狩りは失敗だったようです。
うーん、どちらも子育て時期ですし、どちらの味方もできませんが、私まで汗をかいてしまいました。
キツネはまた来るかもしれないですね。

そして今日(6日)。
同じ場所を通る時に、目をこらしてみました。
いたいた!! ヤチネズミです。どうやら無事だったようですね。

今日は、2匹で追いかけっこ?をしていましたよ。
木の根に空いた空間に出入りしながら、2匹で追ったり追われたり走り回っています。
仲よさげに見えて、楽しくなってしまいました。

少しまじめな話も書いてしまいます。

ネズミというと悪いイメージを持つ方が多く、また冬に食料が乏しくなると樹皮をかじって食べるため、果樹園や林業では害獣として駆除されています。
ですが、自然界においては彼らの役割は非常に大きく、彼らなしには生態系の維持はできません。
それは、ネズミ自体が様々な生き物の食料になるだけでなく、植物を食べて糞をすることで森のリサイクルを回し、植物の種やキノコの胞子を拡散させ、木を枯らすことで適度に森の木を間引き、さらには枯れ木を利用する様々な動物の生活を支えているのです。
小さな体ですが、その役目は重要です。

また、これは様々な虫にも同じことが言えます。
姿だけで嫌悪されたり、いたずらに殺されることがなんと多いこと。
でも考えて下さい。
人間の大好きな「絶景」も、「自然の癒し」も、作っているのは彼らなのです。
彼らの命が、目の前の自然を支えている。それは人間の命を支えているのと同じことだと思います。
手のひらに乗るような、あるいは指先に乗るような小さな命の営みが、どれほど大切な意味を持っているのか。
自然保護とは、まずそのことに思いを馳せることから始まるのではないでしょうか。

以上、私がまじめに思っている話でした。

帰り道、毎年恒例のハプニングがありました。
それはこの時期、毎年毎年ある出会いなのですが、一度も写真を撮れたことがありません。
出会いの相手はオオジシギ。
散歩道の途中、オーストラリアから渡ってきたオオジシギが羽を休める場所があるのです。(オーストラリアからノンストップで一気に飛んでくるそうです。すごいですね)
体長30㎝もある大きな鳥ですから、よーく見れば気がつくはずなのですが、羽が見事な保護色となっており、飛び立つまで存在に気がつかないのです。
今日も、私と2メートルも離れていない場所から突然飛び立っていきました。
わーお・・・
目を皿にしても見えない。
オーストラリアからの長旅を思うと、疲れているかもしれない鳥をおどかしたくないのですが、見えないと避けることもできず。
ごめんなさいね。

そうそう5日、買い物のついでにサンショウウオの池を覗いてきましたよ。
もっと早く見に行きたかったのですが、なかなか機会がなくてアカガエルの産卵も見逃してしまいました。(昨年も行けなかった。涙)
さて、サンショウウオはどうかな??
うーん、卵塊が少ないかな?? もう孵化しちゃったかな??
(写真の卵塊は抜け殻のようですね。ざっと見たところ幼生の姿はなかったけど)
時間がなくて幼生を見つけることもできなかったので、また様子を伺いに行こうと思います。

2025年 5月9日(金)

今日は仕事の前に少しお散歩。
ヒヨドリが何かをしていますね・・・
ああ、木の皮をはいで巣材を集めているのですね。巣作り頑張って!!

少し前からオス二羽で行動しているオオルリがいます。
ライバル? 関係性がよくわからないな。
お互を牽制している様子もなく、なわばりやメスの取り合いをしているわけでもなさそう。
仲良く虫をとっている姿は微笑ましくて、まあ何でもいいかと思ったり。
(芝生に虫がたくさんいたらしく、枝先から飛び降りて地面で捕まえていました)

2025年 5月11日(日)

今日は、午後に少しだけ散歩にでました。
シジュウカラが飛んできましたが、よく見ると・・・あれ??

右足に足環がついていますね。
野鳥の調査のために、一度捕獲してつけられたものでしょう。
まれにこういった足環をつけた鳥に出会うことがあります。
調査機関に報告をすれば協力になるかな??と思うのですが、どこに連絡すればよいのかわからず、いつもそのままなのですが。
まあ、番号などがきちんとわからないと意味ないのかもしれないですね。
うーん、読み取れるかな・・・

地面では、落ち葉をめくって虫を探して食べていましたよ。

2025年 5月28日(水)

先日書いた、営巣放棄をしてしまい、巣を作り直していたシマエナガについてです。
もしかしたら無事にヒナが生まれたかもしれません。
今週に入ってから、つがいが飛び回る姿が見られるようになりました。
(つまり卵を温めていたメスが外に出てきて、つがいでヒナのためのエサを集めているということ)
ただ、仕事の前の短い散歩で声を聞いたり、木の梢を飛んでいる姿を確認しただけですので、はっきりとはしません。
巣を作るのに二週間ほどかかり、さらに卵を温めてヒナが産まれるのにも二週間ほどかかるので、巣材を集めていた1日から数えると日にち的にはだいたいあっているのですが。
もうしばらく様子をみてみようと思います。(ちなみにヒナが巣立つまでには、さらに三週間ほどかかる)

そして仕事が終わった夕方、まだまだ明るいので少し森へ散歩にいきました。
木の根元を見ると、エゾハルセミの幼虫を発見!!
数年間に渡る土の中での暮らしを終え、地上にでてきたのですね!!!
エゾハルセミは名前の通り、夏になる前に姿を現わす小型のセミです。
土の中にいる期間ははっきりとわかっておらず、住んでいる環境によっても違うのだとか。
昨日まで、ここの森は静かでした。いよいよセミの合唱が始まるのですね。

さあ、羽化が始まります。
地中から地上へと出るために、一晩かけての大変身が行われるのです。
背中が割れて体が出てから、体液を送り込まれた羽が伸びていく様は神秘的。
見たい!! ぜひ見たい!!!
しかし、家に帰って夕飯の支度や洗濯もしなければならず、明日の仕事のことも考えると・・・うーん。

そんな葛藤をする私の周りでは、鳥たちがざわめきはじめました。
おそらく、次々にでてくるセミの幼虫に興奮しているのでしょう。
子育ての時期、鳥たちにとっては絶好の栄養源ですから。
あっ、ゴジュウカラが別の幼虫をくわえて持ってきました!!

何度かつついて表面のからを割っているようです。
それからくわえなおして、どこかへ持って行きました。ヒナの待つ巣に運んで行ったのでしょうね。
セミの立場に立てばかわいそうにもなりますが、お腹をすかせて待っているヒナ鳥たちの立場に立てば、元気に大きくなってねと応援したくなりますね。
こうした食物連鎖が生き物達のバランスをとり、豊かな森ができていくことを、セミを通してわかりやすく子供達に伝えていけたらいいなと考えているところです。

ちなみに成虫になったセミは、二週間ほどしか生きることができません。
その短い間に精一杯鳴き、オスメスで新しい命にバトンを渡して死んでいきます。
そして夏本番になると、エゾハルセミと入れ替わるように大型のアカエゾゼミ等が地中から姿を現します。
(私の散歩の範囲では、エゾハルセミとアカエゾゼミが一番多い)

結局、羽化を見ることはできませんでしたが、翌朝には昨日の幼虫の抜け殻がありました。
あれからすぐに日が落ちたので、鳥に食べられずにすんだのですね。(だから夜間に羽化する)
そして日中、エゾハルセミの鳴き声がたくさん響いていましたよ。
初夏のスタートですね!!!

5月の記録、最後の一週分は6月の記録で書かせていただきます!!
6月につづく。








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