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お散歩に行ってきました!

2025年 6月の記録

夕暮れのお散歩で出会った、魚をくわえたオスのヤマセミ。
それは子育てに奮闘する父親の姿でした。
日没間際の光を浴びて輝いていましたよ。そっと離れて応援しましょう!!

先月の記録、エゾハルセミとセミを食べるゴジュウカラのことまでは書いたのですが、他の予告した項目については書けなかったので(予告は削除してます)、そこから始めます。
ちょうど5月の最後の週の出会いになります。
(ちなみに仕事前の早朝と、仕事終わりの夕方の30分ほどの散歩の記録です)

まずはキビタキのオス同士の戦いから!!
(写真はクリック、またはタップをすると大きくなります)

さて、話は仕事中から始まります。
私の職場の周りには野鳥がたくさんいて、美しいさえずりをたくさん聞かせてくれますが、特にキビタキはよく鳴いています。
春からずっと聞こえていたその声も、繁殖期の真っ只中となった今、より複雑でハリのある、迫力ある歌声になっていました。
(モノマネ上手なので、他の鳥やセミの鳴き真似まで取り入れた歌を歌っています)
全ては自分の子孫を残すため。メスの関心をひき、なわばりを宣言しているのです。

26日の朝、仕事中に片付け物があって外に出た時、すぐそばをジジジジジジジジ・・・というセミのような鳴き声とともに通過したものがいました。
びっくりして見ると、キビタキのオスが柵にとまっています。
そして木の梢からは、別のオスのさえずりが聞こえてきました。
おやおや、どうやらなわばりへの侵入者ですね。
上で鳴いているのがなわばりの主で、目の前のこの子が侵入してきたチャレンジャーでしょうか。
見ていたかったけれど時間もなく、仕事に戻りました。

そして昼近く。
再び外にでると、んん?? 笹薮の手前の木陰、人の膝くらいの高さにキビタキを発見。
うわー、興奮していますね。オレンジ色の喉がふくらんでいる。全身の羽が逆立っているみたい。
私を見ても逃げるどころか、逆に睨んできましたよ。強っ!!

頭上からは、狂ったようにさえずるもう一羽の鳴き声が。
戦いは続いているようです。
場合によっては絡まり合って喧嘩することもある気の強い鳥です。真剣勝負ですね。
(戦いの方法としては、歌で競い合う、追いかけっこ、つかみ合いの喧嘩など。オレンジ色の喉や背中の黄色い羽を膨らませてアピールする。)
それからずっと、開けてある窓からキビタキの鳴き声が聞こえていました。

夕方5時過ぎ、仕事が終わってすぐに森に行ってみました。
斜面になっている森は太陽の影になるためすでに薄暗く、さすがに争いも終わっているかと思って油断していたのですが・・・
私の腰くらいの高さに張られたロープの上に堂々ととまって、こちらを睨んでいました。その距離3mほど。やっぱり逃げない。
たぶん、人間に構っている場合ではないのでしょう。

一時、静かになっていた頭上からは、再びもう一羽のオスのさえずりが聞こえはじめました。
しかも、昼間以上に迫力満点の鳴き声が響き渡ります。渾身の歌声です。
ロープの上のオスはというと、木に飛び移ってオレンジ色の喉を大きく膨らませてアピールを再開しました。

面白いなと思ったのは、この子の鳴き声。
キビタキの威嚇の声というと、ブブブ・・・というような声を聞くのですが、この子の場合、ジジジジジ・・・というセミの鳴き真似のような声をだしているのです。
キビタキはモノマネが上手なことで有名で、さえずりながらセミの声もよく鳴き真似しているのですが、もしかしたら威嚇の時も相手とは違う声を出すことで、「自分の方が賢くて強いんだぞ」と主張しているのかもしれないですね。

なんとこの戦い、次の日も続いていました。さて、勝者はどちらだったのでしょう??
小さな体だけど、本当にパワフルですね。
(後日、ここから少し離れたところでも別のオス同士が戦っていて、そちらは二羽で取っ組み合いの喧嘩をして上から地面に落ちてきました。びっくり。あまりに動きが目まぐるしくて写真は撮れませんでしたが、ブブブ・・・とうなるような声をだしていましたよ)

27日は、15分ほどですが仕事前に近くの川の様子を見にいきました。
実は車の窓を開けて信号待ちをしている時に、川からカワセミの声が聞こえたのです。
そうっと河畔林の陰から川面を見つめたら、石の上にいた!! カワセミです。
でも残念!! すぐに飛んで行ってしまいました。

青い背中を見送って、しばらくボーッとしてしまったのですが、今度は川下からカワガラスの声が聞こえてきました。
あれ?? 一度水に潜って餌(水生昆虫)をとったカワガラスが、急いで川上に向かっていきます。
その先を目で追うと・・・わあ、カワガラスのひな鳥だ!!! かわいいな!!!
尾羽を上下に振ってリズムをとるような動きは親鳥と一緒です。

親鳥から餌をもらっていましたよ。
白眼に見えますが、二羽とも目を閉じているだけです。
まぶたが白いので、こんな風に見えるのです。おもしろいですね。
(鳥には目を保護する瞬膜という機能もあるのですが、説明はまた今度)

そして28日、表題にのせたヤマセミとの出会いがありました。
実は、話は昨年の春に遡ります。
カメラを持って歩いている時に、頭上からヤマセミの声が聞こえてきました。
崖を見上げると、なにやら作業をしているヤマセミが・・・
あれま、巣を掘っているのではないでしょうか???
と、いうところまでが昨年の話。

子育てを見たい気もしましたが、親鳥の邪魔をせずに撮影するとなると、ブラインドテントが必要ですし、時間もありません。
中途半端にうろつくことは、親子を危険にさらすことに他ならないので、昨年はキッパリ近づくのをやめました。

そして今年。
仕事が早く終わったので、夕方のお散歩にでかけました。
少し前にあの崖下を通りかかった時はヤマセミの気配はなく、今年は巣作りしていないのかな?とぼんやり考えていたのですが・・・
日没もちかく、そろそろ帰ろうと歩いている時に、微かにヤマセミの声を聞いた気がして立ち止まりました。
聞こえる。あの崖の向こうから!!
と、思ったとたん、キャッキャッキャッキャッ・・・!!!
大きな鳴き声と共にヤマセミが現れて、近くの木の梢にとまりました!!!

あっ!! 魚をくわえている!! ヒナに食べさせるために運んできたのでしょう。
思わずシャッターを切りました。でも、ビックリさせたかな???

私と目が合ったヤマセミ。ゆっくり尾羽を動かして様子を伺っているようです。
どうしよう。今さら隠れることもできません。
せめて敵意は無いよと知らせたくて、ゆっくりとカメラのレンズを下げて距離をとりました。

すると、一度魚をくわえなおしたヤマセミは、そのまま崖の巣穴まで飛び、中に入っていきました。
感激です!! ヒナは何匹生まれたのでしょう。
体の模様がオスなので、お父さんですね。
それにしても、なかなかに大きな魚でした。お父さん、頑張っていますね!!
巣に入る前に魚をくわえなおしたのは、ヒナが飲み込みやすいように魚の頭を前にした親心です。
(魚を尻尾から飲み込むと、鱗が邪魔で飲みにくいため)

とても嬉しい出会いでした。
でも、これ以上はプレッシャーを与えてしまうことになりかねません。
今後はまた、しばらく離れていようと思います。
巣立ちの頃、少し様子を伺ってみようかな。でも、巣立ちの時期を予想するのも難しいのですが。

5月の最後に撮った写真、他にもいくつかのせておきます。

ここからやっと6月の記録になります。
サンショウウオの池にも行ってきましたよ。がんばって更新しますね。
(遅くなったので、まとめのような形で書いていきます)

2025年 6月の親子写真

今時期の散歩は、あちらからもこちらからもヒナ鳥たちの声が聞こえて楽しいですね。
巣立ってもしばらくは親から餌をもらうため、親鳥の奮闘はしばらく続きます。
そんなシーンに出会うたびに、少しずつ写真を撮っていたので、まとめてのせておきます。

2025年 6月のサンショウウオの池

ここのサンショウウオの池を見に来るようになったのは、一昨年からです。
(一昨年の記録にいろいろ書いたと思います)
エゾサンショウウオは、私が子供の頃はとても身近な生き物でした。
通っていた小学校のまわりにもたくさんいて、春にはカエルの卵とサンショウウオの卵をよく見ていました。
今考えると、とても恵まれた環境にいたのだと思います。
今の子ども達のためにも、そういう環境を残してほしかったな。

そんなこんなで、散歩に行った先にあったこの池で、サンショウウオの幼生に出会った時はとても嬉しくて、時々見に来るようになりました。
ちょっと行きづらい場所なので、本当に時々ですが。

ちょうど一ヶ月前に来た時は、卵の抜け殻しか見れませんでしたが、この日(7日)は・・・

いーーたーー!!
まだ小さいけど、なかなかの面構えです。
大きさは池の中の場所で少し違いました。
どちらかというと深い方に大きい幼生がいて、浅い方に小さい幼生がいる感じ。深い方の卵が先に孵化したのでしょうね。
体長は3㎝〜5㎝・・・だと思います。目視なのでなんとも言えませんが。

幼生は、水生昆虫やカエルのオタマジャクシを食べますが、見ていたら浮草を口にするシーンも何回かありました。
でも、そのまま食べた子もいれば、口から出したり、つついただけだったり、中には葉をひっくり返して遊んでいる様に見える子も。
昆虫と間違えているようにも見えないし、狩りの練習かな??

サンショウウオは知れば知るほど面白くて、幼生のまま冬を越して他より大きく成長するものがいたり、オスは池の近くで冬眠するのに、メスは遠く離れた場所まで出向いてから眠りにつくなど、謎もたくさんある生き物です。
そうそう、同じ池にエゾアカガエルのオタマジャクシもいますが、これがまた興味深い。
オタマジャクシは、天敵のいない環境ではそのままの姿ですが、サンショウウオの幼生やヤゴなどの捕食者がいる環境だと、食べられないように体を大きくさせるのです。

上の写真は、北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 苫小牧研究林 岸田研究室のホームページからお借りしました。

左の写真が通常の姿。右がサンショウウオの幼生と同じ池に住んでいる時の姿です。
すごい違いですね。尾びれも太くなるんですよ。

ちなみに、今回の池にもまだオタマジャクシがいましたよ。こちらです。

その他の写真ものせておきますね。
偏光フィルターを持っていないので、水中だと鮮明な写真は撮れなかったのですが、幼生の様子が伝われば嬉しいです。

2025年 6月のクワガタの報告

2年前、ひょんなことからクワガタの幼虫を引き取って育てることになり、親クワガタのいた森に返すまでがんばるぞー!! と思ってお世話してきました。
(子どもが森で捕まえたクワガタが産卵して、土の中に幼虫がいたパターン)
以前、ブログに書いたと思うのですが、その続きを記録しておこうと思います。
ちなみになにが大変かというと、コバエが大量に発生するのがなにより困りました。
次回(もうないと思うけど)、最初から侵入を防ぐのが大事です。

さて、クワガタの卵が成虫になるまでの過程ですが、実はけっこう時間がかかります。
育てる環境にもよりますが、ノコギリクワガタの場合は3年かかることも。
なんと、蛹から羽化して成虫の姿になってもすぐに動けるわけではなくて、そのまま土の中で半年くらいじっとして、体が完全に動くようになってから出てくるのです。

さて、引き取った幼虫は20匹ほどいたのですが、冬を越して一年が経つと、そのうちの半分が成虫になってでてきました。
おおっ、一年でも成虫になる子がけっこういるのねと、感動しながら森に帰しました。(ノコギリクワガタとミヤマクワガタ)
そして2年経った今年、もう半分の子達が出てきました!!

嬉しかったのですが、問題発生・・・
私の不注意で、何匹かは行方不明になりました。
車庫に容器を置いてあったのですが、気がつく前に土から出て、網を破ってどこかに行ってしまったようなのです。涙
車庫の中にはいなかったので、隙間から外に出たと思うのですが・・・
外に出れば、すぐに大きな公園があり、森や山も近いですから大丈夫だと思うのですが。どうか無事でいますように。涙

そして、最後にひとつ残っていた容器をあけてみると、なんと大きな幼虫がでてきました!!
この子だけ、成虫になるまでにあと一年かかるようです。

不思議ですね。同じ条件で育てたのに、こんなに成長に差があるとは。
私にはなにが要因なのかわかりませんが、ますます興味が湧いてきました!!
成虫になった子は、昆虫ゼリーで腹ごしらえをしてもらった後に森に帰しました。
生き抜くのは容易ではありませんが、がんばって子孫を残して欲しいですね。

ちなみに今回、森で捕まえたクワガタの子どもだから森に帰しましたが、外来種だった場合は、決して野に放してはなりません。
外来種は責任持って、最後まで面倒をみましょうね!!

2025年 6月のできごと

13日(金)のことです。
仕事中、職場の方から声をかけられました。
実は私、職場で生き物係のようなポジションにいるのです。
なにかあったのかな?? 話を聞いてみると・・・

これは・・・ホオジロの巣と卵ですね。
なんと、駐車場の草刈りをしていたら出てきたとのこと。
どうしよう、困りました。これはダメかもしれない。
もともと藪の中に作った巣が、草刈りで完全に外に出てしまっています。
これでは、すぐに外敵に見つかってしまうでしょう。
近くから親鳥と思われるホオジロの鳴き声が聞こえてきます。おそらくパニックになっているのでしょう。
覆いを被せる?? でも、それでは親鳥が警戒して巣に近づけないと思われます。風に煽られたらバタバタしてなおさらです。
結局いい考えも浮かばないまま後から確認にいくと、親鳥が諦めずに巣にいました。
ごめんな。
翌日、やはり襲われたのか巣が落ちて卵がなくなっていました。
そっと巣をひろってみると、親鳥の丁寧な仕事がわかります。特に卵を置く場所は、すごくきれいに整えられていていました。

最近の研究で、親鳥と卵の中の雛がちゃんとコミュニケーションをとっているという話があります。
また、卵の中のひな同士もお互いを認識しているのだとか。
ちょっと切なくなってしまいました。
(草刈りをしてくださっている方には、いつも感謝しています。今回は本当に運が悪かったです)

2025年 6月の記録 その他

8日、耳に冬毛が残っているエゾリスに会いました。
なんだかかわいい姿ですが、こちらを警戒しています。
よく見るとおっぱいがありますね。お母さんリスだ。
子どもの命を背負っている母は、いつも以上に神経質になりますし、人が見ている間は子どもが待つ巣に帰れません。
ここは速やかに離れましょう。またね。

散歩道に、エゾシカの親子と思われる足跡がずっとついていました。
寄り添うように歩く姿が想像できて、楽しくなってしまいます。
エゾシカは今が出産時期。子ジカに会えるかな?

7月の記録に移ります。

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