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お散歩に行ってきました!

2023年 10月の記録

猛暑の影響か、いつまでも下がらない気温のせいか、出会う鳥たちもいつもと様子が違うように思います。
私の散歩道では、いつもはあまり出会わない鳥が、大きな群れでいてびっくりすることも。
この写真のイカルもそうですし、一番びっくりしたのは森いっぱいのマミチャジナイ!!
うまく写真が撮れなくて表題には使いませんでしたが、たまにしか会わない鳥があちらからもこちらからも現れると、何が起こっているのかと少々不安になりました。

さて、9月末に体調を崩し、発信器をつけたエゾシカの説明をしていませんでした。
とりあえず写真を再掲して、そこから話を始めたいと思います。
(写真はクリック、またはタップをすると大きくなります)

最近、上の写真のような発信器をつけたエゾシカを見ることが増えました。
これは、エゾシカの適正な保護管理のためということで、道の環境科学研究センターを中心とした生息分布や生態、個体数などの調査のためにつけているのだそうです。
それによって、駆除する頭数などを決めるのだとか。また、行動を知ることで駆除をスムーズに行うことができるとのこと。
いろいろ複雑な思いがありますが、こういったことを目にすることが、これからますます増えるのだろうなと思います。

さて私の体調ですが、足は良くなったものの、9月末の風邪から咳喘息をおこし、ひどい咳で胸の軟骨を痛め、これを書いている本日は痛くて仕事まで休んでしまいました。涙。
動くと痛いので、とりあえずパソコンに向かっています。週末、散歩に行けるかな。
そんななかで、9月末に撮った写真を少しのせておこうと思います。

そうそう、この写真を撮った日、クルミを割って食べているキツツキのアカゲラに会いましたよ。
木の実から虫まで様々なものを食べるアカゲラですが、クルミを割っているところは初めて見ました。
ちゃんと木のくぼみにクルミを置いて、上手に穴をあける様子がおもしろかったのですが、写真がうまく撮れなかったのが残念!!
次のチャンスを待ちます。

2023年 10月1日(日)

体調が落ち着いていたので、夫につきあってもらい車で少し離れた散歩道へ。
ところが歩き始めてすぐに見つけてしまいました。
クマの足跡ですね。今朝方ここを通ったのでしょう。
隣にはシカの足跡もありましたが、こちらも大きい。きっと立派な鹿でしょう。
どんな風に歩いていたのかな? 
お天気がよかったので、もしも金毛のクマなら背中が黄金色に輝いていたでしょう。
足跡は想像力をかきたてます。

でも、ここは引き返すべきですね。
なにかあったら殺されてしまうのはクマのほうです。彼らの邪魔はしたくありません。
そんな訳で、ほんの10分の散歩でしたが帰りました。

帰り道の途中に果樹園があり、その脇の道も様々な生き物に出会える場所です。
たびたび車が通るのが難ですが、ちょっと寄ってみることにしました。

すると、かわいい鳴き声が。これは夏鳥のイカルですね。
まだ旅立っていないんだなと見ると、おやおや木立のなかにたくさんいる。
ん?? 向こうの木にもいる。わーい、いっぱいいる!!
そして開けた場所に出た時に、一羽のイカルがすぐそばまで飛んできてくれました。

近くで見ると、つぶらな瞳がとてもかわいい。鳴き声も軽やかです。
どうやら若い幼鳥の群れのようでした。こんなにたくさんのイカルを見たのは初めてです。
これから南に向かって飛び立つのですね。無事な旅を祈ります。

そして久しぶりに出会った動物も。シマリスです。
残念ながら写真は撮れなかったのですが、細い木の枝に何かいると思ったら、かわいいしっぽがピョコピョコ。一瞬顔を出して藪の中に去って行きました。
エゾリスと違ってシマリスは冬眠をします。準備で大忙しのようですね。
(追記 シマリスは現在とても生息数が減っているのだそうです。主に地上で生活する彼らは、人間の開発、またその跡地に笹やトクサが蔓延ることで巣穴を掘れなくなっているのだとか。一度人の手が入ってしまった土地は放置したままでは本来の自然の姿には戻れないので、同じく人の手によるケアが必要となるのです。シマリスがそのいい例ですね。保護には笹刈りなどが必要です)

もう一つ、近くの山の山頂付近を飛び回る小さな影がたくさん見えました。


うーん、あまりに遠くてはっきりしませんが、白いお腹とシルエットからイワツバメではないかと思います。
こちらも、そろそろ旅立たねば寒さで死んでしまいます。今年はいつまでも気温が下がらないから渡りのタイミングを逃してしまわないかと心配になりますね。
越冬地は東南アジアと言われていますが、実ははっきりしたことはわかっていないのだとか。
野生の世界はまだまだわからないことだらけのようです。

2023年 10月8日(日)

昨日の土曜日は仕事だったのですが、職場の庭にシマエナガの群れがやってきました。
20羽ほどいたでしょうか。
夏の間は高い山に避暑に行く彼らですが、暑すぎた今年は大変だったろうと思います。酷暑を乗り切れなかった子もいるかもしれません。
それでも元気な群れの姿を見ることができて、うれしくて飛び上がってしまいました。

さて、今日の散歩なのですが、驚いたことが一つ。
マミチャジナイという鳥をご存知でしょうか。
ツグミの仲間で、ロシア極東と東南アジアの間を行き来しており、北海道では春と秋に通過していく旅鳥です。
私の散歩道ではごくたまに見かける鳥で、それが先週の散歩の時にいてラッキーと思っていたら、今日、すごくたくさんいたのです!!

「すごくたくさん」、そう、なんと森がマミチャジナイだらけだったのです!!!
あまりにたくさんいるので、本当にマミチャジナイか自信がなくなって、何度も確認したのですが、やっぱりマミチャジナイ。どう見てもマミチャジナイ。
ただ、羽に白っぽい斑点があることから、まだ幼羽の若い個体の群れのようです。
ヤマブドウを食べているようで、高いところにいる子が多く、また警戒心も強いようで、地面近くに降りてきても、少しでも近づくとパッと飛び立ってしまい、遠くからの撮影となりました。
しかも、川の対岸にもマミチャジナイが多数!!
出会えて嬉しい反面、酷暑の影響など、渡りの支障となるなにかがあったのではないかと心配もしてしまいました。

川にはオシドリの群れが。
きれいな波紋を残しながら泳いで行きました。

帰る頃にコサメビタキが目の前に降りてきました。こんにちは!!
今年、コサメビタキも例年よりたくさんいたような気がします。
ちなみに羽の白い縁取りが目立つので幼鳥と思われます。
そしてもう1羽、見慣れない鳥が…ツグミの仲間??
困って野鳥友達Hさんにお聞きしたところ、ツグミの幼鳥でしょうとのこと。
うーん、幼鳥って個体差もあるから見分けるのが難しいですね。

コサメビタキの近くにマタタビの実を発見。マタタビも面白い木ですよね。
葉が白くなるからよく目立つし(夫は病気の木かと思ったそうです。確かにそう見える)、実も細長いかわいいものと、虫こぶのようなかたまり状のものがあって(虫が卵を産み付けた実のようです)、見るたび不思議だなと思います。
猫にマタタビと言いますが、与えすぎると害になるのだとか。

次はオオウバユリの実。誰かがつついて種を食べたようですよ。
シジュウカラかな?
隣の写真は、わかりにくいのですが、オオアカゲラとアカゲラが並んで採食しているところ。
ここの場所に来ると、かなりの頻度でオオアカゲラとアカゲラがすぐ近くにいるのです。
同じ個体なのかはわかりませんが、おもしろいですね。 

今日も元気なエゾリスくん。
散歩道のエゾリスを見分けられるようになろうと思っているのですが、なかなか難しいですね。
いつも出会う子は5匹くらいいるのですが、まだいまいち個々の特徴がつかめないです。

2023年 10月9日(月)

今日の出会いはカナヘビから。
10月には冬眠に入るカナヘビですが、気温が高いのでまだまだ元気みたいですね。

おや、シメのメスがいる。いつ見てもいい顔していますね。

北海道新聞の夕刊が休刊になるそうですね。
楽しみにしていたコラムが読めなくなるのがとても残念です。
読みたい!!という声が多ければ、朝刊に移動になったりしないかなと思い、記事をのせます。
「シマエナガ旬ごよみ」というコラムです。

来年の春まではデジタル版で読めるようですが、その後はなくなってしまうのかな。
環境コンサルタントの長谷川さんは、動植物に大変くわしいだけでなく、環境や保護のありかたについて深いところまで見ているかたで、以前のコラム「となりのイノチ」「イノチのけしき」も大変おもしろい内容でした。
本になるといいですね。興味あるかた道新にリクエストをしてください!!
そして長谷川さんの逸話も楽しい話がたくさんです。車で走っていたら非常にまれに北極圏からやってくるシロフクロウが飛び出してきたとか、なにげなく撮った鳥がイヌワシだったとか、なんだか鳥を呼び寄せる超能力でも備えているのではないかと思ってしまう話がたくさんあります。すごい。

2023年 10月13日(金)

今日は、橋の上に出たとたんに黒い影が飛んできてビックリ!!
先端が曲がった黄色いくちばし、ウミウだ。
こんな山のほうまでよく飛んできますね。

ウミウといえば、海岸で羽を広げている姿を思い浮かべる方も多いと思います。
一般的に鳥の羽は撥水性が高く、さらに腰にある尾脂腺から油分をだして羽に塗り、撥水性をよくしています。
このため水に濡れても、羽毛と皮膚の間に暖かい空気がたまっているので保温力があるのですが、ウミウやカワウの羽にはこの撥水性があまりないのです。
なぜなら、水中に潜って魚を追いかけるときに羽に空気がたまっているとスピードがでないからだそうです。
そのため、水から出ると羽を広げて乾かし、体を温めるのだとか。
羽が黒いのは、太陽の熱を吸収しやすくするためなのかもしれないですね。
しかし、長雨とか冬の間はどうしているのでしょう。寒がりな私は想像するだけで寒気がしてくるのですが。

マミチャジナイはだいぶ減りましたが、それでも散歩道のあちこちで見かけます。
そろそろ南に向けて出発しなくて大丈夫かな??

マミチャジナイが減ったのにかわって、冬鳥であるツグミの大きな群れがやって来ました。
昨年、ツグミの到着がずいぶん遅かったせいか、今年は早く感じますね。
それにしてもツグミ、ツグミ、ツグミ、すごい数です。散歩道が一気に賑やかになりました。

そして、ツグミを見ている時に飛び出してきた鳥が。
これは…そっくりさんが多いムシクイ類ではないですか。
ムシクイ類はウグイスの仲間で、どれも外見が似ていて識別がとても難しいのです。

うーん、これはエゾムシクイかな? センダイムシクイかな? オオムシクイかな?
鳴いてくれれば鳴き声でわかるのですが、無言。
私としては、くちばしの色からセンダイムシクイだと思うのですが、間違いだったらごめんなさい。

近くではカケスが冬の食料を貯食中。ドングリをヤマブドウのつるにはさんでいました。
ヤマゲラもやってきましたよ。

2023年 10月14日(土)

今日はヒガラの群れに出会いましたよ。
カラ類のなかでも最小のヒガラ。体長は10センチほどしかありません。
それが空中をちょこまかと飛び回る様は見ていて本当に飽きない!!
木の枝の周りを飛び交うさまは、まるで重さが全くないような動きです。

そのままのんきに歩いていたら、足元から急に何かが飛び立ちました!!
あれは!!!

大きさとシルエットからいってシギ?? オオジシギ??
いや、背中に白いラインが見えたのでタシギ??
こないだから識別の難しい個体によく会います。

実はこの道、毎年シギ(ジシギ)が潜んでいるのです。特に春と秋。
それがわかっているので、目を皿にして地面を見つめて歩いたこともあるのですが絶対発見できない。羽がすばらしい保護色になっているのです。
突然すぐそばから飛び立たれて、あっそこにいたんだ!!ということばかり。
しまいにはシギに申し訳なくなって、驚かせないように道をはずれて歩いたら、なぜかシギも違うところに潜んでいて結局飛び立ったのでした…。
ちなみに冬には、アオシギというシギも来ます。こちらは脅かさないようにそっとしておくとあまり逃げないかも。

素晴らしい飛行能力を持つ彼らは、例えばオオジシギなら、ここからオーストラリアまでを一度も休まずに渡りきることができます。
また彼らのディスプレイフライト(求愛飛行)は大変にぎやか。
オオジシギは別名雷シギともよばれ、鳴き声の他に尾羽を広げてゴゴゴゴゴーー!!!というとんでもない音をたてます。
初めて聞いた人はビックリするでしょうね。興味あるかた検索してみて下さい。

シギを見送った先にはメスのモズが羽繕いしていましたよ。頭がかゆいかゆい。

マミチャジナイは相変わらずいるようです。
あれ? アカハラがいると思ったけれど…よく見たらマミチャジナイですね。
今飛んで行ったのは…ツグミですね。紛らわしいな。笑

2023年 10月15日(日)

今日も散歩道に入ったとたん、マミチャジナイの群れがヤマブドウを食べていましたよ。ずいぶん長く留まっているな。

その時、きれいな声が聞こえてきました。一瞬だったけれど、これはクロツグミの美声!! あっ、いた!!
ん?? この子はまだ幼鳥ですね。ということは今鳴いた大人が別にいたかな??

地面がちょっと動いたな、と思ったらヤブサメですね。

今年は、夏鳥たちがずいぶんのんびりしているような気がします。
やはりいつまでも暖かいせいかな。
でも、急に冷え込むこともあるでしょうから、渡りの機会を逃しはしないかと落ち着かない気持ちになります。

カラたちは今日も元気。シジュウカラが葉っぱを食べているように見えたので、よーく見ると、なるほど葉や茎についている小さな小さな虫の卵を食べていたのですね。
本当に季節によって色々なものを食べていますね。

開けた場所に出ると、楽しげな声が聞こえてきました。
ピッポピッポピポッポという声。実はずいぶん前から聞こえていたのですが、遠くて写真が撮れませんでした。
今日はずいぶん近くにとまってくれましたよ。2羽のベニマシコです。
改めて近くで見ると、幼鳥のようですね。

そうそう、夜中に寝ていたら水鳥たちの声が聞こえてきて、はじめは幻聴??と思いましたが、ベランダから上空を見ると、なんと街の灯に照らされながらV字編隊で飛んでいく鳥たちが!!
種類の判別までは難しかったのですが、渡りの最中でしょうか。
街の灯で夜も明るいから飛んでいるのか、もともと夜も飛ぶ習性があるのか、どちらなのでしょうね。
遠くほうから、ピーっと高音で響くエゾシカの声も聞こえてきました。
心配事の多い秋だけど、季節は巡っていきますね。

2023年 10月22日(日)

さて問題です。
下の写真のどこかにマミチャジナイがいます。どこでしょう?

今日のマミチャジナイは、地面に降りて採食していました。10羽ほどいたでしょうか。
ツグミがよくやるように、葉っぱを持ち上げて食べ物を探す様子がかわいくて、思わず見入ってしまいましたよ。
ただ、やはり警戒心が強くて、ちょっとでも近づくと同じだけ遠ざかってしまいます。
なので、木の陰で木になったつもりで動かないまま観察したのでした。
うん、不審者だ。人が通らなくてよかった。

曇り空で森の中、距離もありとなると写真は難しかったです。
次の左の写真、今度は2羽いるけどわかるかな?
ちなみにさっきの写真の答えは、真ん中の笹の向こうです。

マミチャジナイもそろそろ見納めかな?
様子をみていたらなんとなくそう感じます。
おそらく数日で旅立つのではないでしょうか。また会えるといいな。

なんて思いながら目線を上げたら、あ、近くにいた。
あはは、元気でね!!

2023年 10月29日(日)

酷暑によって大量発生となった外来種、ケヤキフシアブラムシ。
綿毛がないのに「雪虫」と呼ぶのも、在来種トドノネオオワタムシに申し訳ないような気がします。
しかし困りましたね。人間が持ち込んでしまったとはいえ本当に。
仕事帰り、バケツの水を車のフロントガラスにぶっかけながらため息がでました。
これを機に、もっと外来種問題に関心が集まるといいのですが。

そして今日、散歩をしていたら木の葉を集めているエゾリスに会いました。
きっと新しい寝床を作っているのでしょう。
エゾリスの周りにもケヤキフシアブラムシがいっぱい。
あっ、くしゃみした。鼻に虫が入ったのかも。なんだかゴメンという気持ちになります。

それにしても、ここのリスはずっと2匹で過ごしています。
ときどきケンカしながらも仲がいいこと。たぶん兄弟だと思うのですが。

さて、10月の記録の最後を明るく終えたかったのですが、やはりちょっと残念な話になります。
道内の果樹園で深刻な鳥害がでてしまいました。
原因は、猛暑による餌不足。
山々に食料がないため、メジロやヒヨドリといった鳥がブドウやリンゴを食べてしまったのです。

ヤマブドウやコクワ、ドングリなどの山の食べ物は今年、猛暑によって生育不足、または高温障害で不作となっています。
鳥たちだけでなく、多くの生き物にとって厳しい冬となるでしょう。

ケヤキフシアブラムシに囲まれながら山を見上げて、へこんだ気持ちになりました。
ただ温暖化は怖くても、温暖化対策を大義名分にして次々にでてくる環境ビジネスについては、本当に本末転倒のお金儲けばかりで、それがどんどん大規模に環境を壊し始めていることに怒りを感じます。

今のままではきっと、そう遠く無い未来に何者かの失笑を買うでしょう。

そして未来の子ども達は、もっと大変なことになるでしょう。そんなの嫌ですね。

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